まもなく梅雨に入ります。

不動産市場においては問題が起こりやすい時期です。

空家の場合はお家を放ったらかしにしていることが多く、室内への雨漏りに気を付けなくてはいけません。

屋根や壁の隙間からだけではありません。

風が強い時は換気口から吹き込まれるなんてことも。

また、恵みの雨ゆえに緑ものびのび成長します。

ご近所様のところへ飛び越えていたり、蔦が絡まっているかもしれません。

勝手に切って良いか分からず、相談したくても空家だから伝えられていないだけかもしれません。

更地の場合はビニールシートで覆われていないと、雨が多いと土砂が道路に流れ込んでしまったり、たまの快晴時に緩くなった地盤が砂埃を舞い上げていたり。

管理責任を問われてしまうので要注意ですね。

これらも保有リスクの一つですが、知らないことを知っておくだけでも避けられますね。

みなさんの不動産は大丈夫ですか？

ご相談や携わった案件の具体的なお話し

先日、買い換えに伴い自宅を売却したいというご相談を受けました。

通り抜けできる角地の中古戸建。

一見すると何も問題はなさそうですが、どちらの道路も「私道」。

私道の場合は、私道所有者より、日常生活や工事の際の車両通行と、上下水道管やガス管を引き込むための掘削を承諾してもらい、書面に残す必要があります。

東京ガスなどのガス工事業者からは、厳しくこの通行掘削承諾書の提出を求められます。

また購入時に融資を使う際、通行掘削承諾書がなければ、担保不適格物件と見なされ、融資を受けられなくなる可能性があります。

ちなみに民法において、歩行による通行は認められています。

これらを踏まえて、当社購入時においても通行掘削承諾書の取得が必須となりますが、買い替えが伴っている場合、取得できることが解除条件となると、全ての取引連鎖に影響が出てしまうため、「目をつぶって買って欲しい」という相談となるわけです。

当社としても、取得できるかできないかによって、再販売時の価格に差が生まれますので、堅く見積もって通行掘削承諾書が取得できない場合でも、損失が出ない収支での価格で購入することになります。

それでも解除されないことがメリットと捉え、本件をお譲りいただきました。

こういったご相談は、初期段階から幾つかのケースを想定しながら提案し、ひとつひとつご理解いただきながら、共に案件を進めていきます。

不動産１分講座

土地の境界と測量

今回は、『土地の境界と測量』をお話しします。

現在、「法務局に登記されている面積」と「実際建物が建てられる面積」が同1の不動産が、果たしてどれだけあるでしょうか。

当初登記された頃よりも、測量の技術は進歩していますし、お隣との境界に変化があったりします。それにより、実際の面積が異なっているケースが非常に多いのが実情です。

その為、測量が完了しているか、道路などにみなされる部分はないか、有効宅地面積はどのくらいか、を確認する必要があります。

不動産の取引をする上で、境界の明示は売主の義務となることが多いですが、測量の有無については1般的に条件となります。

建物が1軒建つだけの小振りな土地ならば、正直境界を明示してもらうだけで事足りるかもしれません。

ですが、将来的に幾つか細かくできるほどの大きさがある土地ならば、『確定測量図』を交付してもらいましょう。

隣接する方々から測量に立ち会ってもらって、承諾印を押してもらった境界確認書が添付されているこの確定測量の場合、土地を分割することができます。

選択肢が増えることはリスクを減らすことと考えています。

保有し続けようと予定していたにもかかわらず、突発的な理由により売却することになったり、相続が発生したりと、第三者へ譲渡するケースはゼロではありません。将来的に分割する予定はないと決めつけるのではなく、常に選択肢を多く持ちましょう。

知らないと大変！身近な法律豆知識

マンションから物を投げ落とすと逮捕される！？

高層マンションから落ちてきた生卵が女性を直撃した、という事件が起こりました。

神奈川県警中原署は、川崎市の高層マンションから線路内など地上に向けて生卵を投げつけたとして、マンションの住人である大学４年の男子学生を軽犯罪法違反（危険物投注）の疑いで書類送検しました。

男は自宅マンションのベランダから線路内や、スーパーマーケットなどの商業施設の敷地内に向けて、計７回、３０個の生卵を投げつけたと供述しています。

「就職活動が上手くいかず、むしゃくしゃしてやってしまった」と容疑を認めているとのことです。

なお、生卵が肩に当たった女性にケガはありませんでした。

今回の事件では軽犯罪法違反でしたが、同じようにマンションからものを投げて、暴行罪や傷害罪が適用されたケースもあります。

では、その違いはいったい何なのでしょうか？

「やわらか頭体操」