いよいよ今年も師走に入りました。
これまでと変わらない1年が始まると思っていたのに、とんでもない1年になってしまいましたね。
少しでも早く「新しい日常」に慣れ、一日でも早くこれまで送った日常に近づいて欲しいものです。
不動産市場はというと、インバウンドバブルは収まり、価格をけん引していたホテルやオフィスも止まったことで、事業用地の高騰は落ち着きました。
しかし不動産に対する底堅い需要は変わっていません。
落ち着きを取り戻した事業用地は、ここぞとばかりにマンションデベロッパーが購入しています。
実需の戸建やマンションなども順調に取引されています。
そうなると不動産業者も供給を止めまいと必死です。
給付金等により一時的にでもキャッシュリッチとなり、積極的な購入姿勢を示す会社も見られます。
相場感も暫くはこの辺りで落ち着きそうですね。
今年も残すところ1ヶ月足らず。
皆さんが結果「良い年だった」と一年を締めくくれることを願っています。
ご相談や携わった案件の具体的なお話し
先日ありがたいことにご売却の相談をいただきました。
いわゆる旧耐震の広めのマンションです。
最近ではメガバンク含め、旧耐震基準には住宅ローンを出さない、という金融機関が増えてきています。
耐震に対する判断基準が厳しくなってきているんです。
住宅ローンが使えないということは、現金もしくはノンバンク等を利用することになります。
そのため資金繰りが難しく、販売する上ではやや割安になってしまいます。
対象のマンションは都内でも有数の学区域に位置しています。
これらを理解したうえで、まずはしっかりマーケットリサーチを行いました。
地元の不動産会社へも聞き取りし、自社でも取引事例などから相場確認を行い、当社が出した売出価格は坪200万円程度。
売主様へ査定報告し、最初の一カ月は5%上乗せして販売活動を開始しようと提案しました。
翌日の日曜日には販売準備を整え、不動産業者のオンラインネットワークへ登録。
すると次々と問い合わせがあり、翌週は計11件の内覧希望を受け付けました。
詰め込んだスケジュールゆえに数件お断りしたほどです。
ご覧いただいたお客様の感想は完全なる二極化で、
① この築年数では割高
② この広さでこの価格なら魅力的
結果②のお客様にて無事ご成約となりました。
売却依頼からわずか2週間足らずの販売活動でした。
見事なまでのスタートダッシュでのゴールです。
売主様には「ちょっと安かった?」と思わせたかもしれません。
しかし実は翌週木曜日以降の問い合わせは計3件なので、やはり万人受けするものではなかったのです。
また次から次へと内覧者が押し寄せる状況を作れたので、うまく購買意欲を煽ることができていました。
不動産は「買ってくれる人が一人いれば良い」とも言われます。
その不動産の良さを適正に判断し、最大限に評価してくれる方の元へお届けできるか。
それが私たちの仕事だと改めて実感したお取引きでした。
不動産1分講座
『越境の有無』について
本日は、『越境の有無』についてお話しします。
不動産を購入する時、測量が完了していると、お隣さんとの間でしっかりと境界があります。
ここから私の敷地、そちらがあなたの敷地と。
そうなると、ブロック塀だろうが、庇だろうが、電線だろうが、植木だろうが、配管だろうが、お互い自身の敷地内でまかなう必要があります。
これに反していることを越境と言います。
先ほど5つ例えを出しましたが、これはトラブルになりやすい、見落としやすいもののトップ5です。
改めて一つずつお話しすると、境界の中心にブロック塀が建っているケースがあります。
どちらのものになるのか、共有になるのか、所有権を明確にしましょう。
空中でも越境になります。壁が境界から離れていても安心はできません。
屋根や庇が飛び出ていることがありますので、注意が必要です。
こんもりと茂っている樹木も然りです。
最も分かりにくいのが給水、排水、ガス等の埋設されている配管です。
しっかり調査をした上で買い受けましょう。
単に越境と言いましたが、まず「しているケース」。
その場合は速やかに直せるものなのか。
そうでない場合、どのような対応をすれば良いのかを確認しましょう。
そして最後に、越境「されているケース」」。
再建築の際に直しますといった約束を、出来れば書面にて取り交わしたいものです。
知らないと大変!身近な法律豆知識
事後強盗とは?盗みをした挙句に相手を暴行・脅迫する罪を解説
映画やテレビドラマなどで、こんなシーンを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
空き巣の犯人が侵入した家の主に見つかってしまい、あろうことか相手に暴行や脅迫を加えている。
そして、時には犯人が相手を殺傷してしまい、逃亡することに……。
今回は、このように罪に罪を重ねる犯罪について解説します。
次のような事件がありました。
保育園のパート保育士の女がスーパーで、豚や煮卵など食料品17点、計3193円相当を万引。
これを制止しようとした保安員女性の腕を引っかいたうえ、駐車場に止めていた乗用車を急発進させて逃走したとのことです。
保安員が車の色やナンバーを覚えていたことから警察は女の犯行を特定し、事後強盗の容疑で逮捕しました。
では、この事後強盗とはどのような罪なのでしょうか?